RealityServer by mentalimages !

先日、Luminovaというちょっと変わったCG屋さんのプレゼンを見ました。
この会社はさまざまな産業で使われるCGを作っています。
細密に作ったモデルを、独mental images社のRealityServerというレンダリングサーバを使ってリアルタイムレンダリングして、WebベースのAPIと一緒に提供しています。
http://www.luminova.net
http://www.mentalimages.com
ここが普通のCG屋さんと違うのはただのビジュアライズではなく、3Dモデルをもっと様々なシチュエーションで使えるようなサービスを提供しているという点です。
たとえば自動車産業にはモックアップの代わりにリアルタイムでGIレンダリングされたCGを提供しています。
RealityServerによってリアルタイムで色を変えたり、パーツを置き換えたりという検討ができます。
もちろん、モックアップは必須なのですが、たとえば今まで5台作っていたものを1台に出来れば、かるく数億円のコスト削減ができるわけです。
3Dモデルの価値をうまくビジネスに活かしているパターンです。
まあ、RealityServerあってこその商売なんですけどね...。
今回はうちが建築設計事務所ということで、ロンドンのヒースロー空港の新ターミナル5で活用された例を挙げて説明してくれました。
表層だけでなく、構造材や設備配管、果てはボルト・ナットまで入った "オールインワン" の巨大モデルが作られていました。(50GB近いとか...。)
デザインや設計のフォローだけでなく、商業スペースのクライアント誘致や、今はオープン前の従業員教育にも使われています。バックヤードをアニメーション化して、中の通路や休憩場所などをおぼえさせるわけです。
このモデルは空港がオープンした後も、設備のメンテナンスなどにずーと活用されていきます。
つまりここでは3Dモデルは "財産" となるわけです。
簡単にいえばBIMの発展形です。
BIMもそうだけど、"巨大なプロジェクトだからこそできるのでは?" って正直思いましたが、意外とお金は安いそうです。*1
設備投資さえできれば、中小規模のCG屋さんでも似たようなことができるかもと思いました。
たとえばマンションなんかだと設計士や不動産屋さんより、お客さんが欲しがるかもしれないですよね。
モデルを預かっておいて、問い合わせに応じて建材や設備の製作メーカーを調べたり、耐用年数から交換時期を調べることも可能ですし、もちろん、改築・改装時のシミュレーションもできます。
古い青焼きをトレースしてリフォーム用の図面を描いたりする作業を、3Dモデルからはじめることができるようになるかもしれません。
新しい不動産管理のひとつの形式として広まれば、新たなビジネス市場が開きます。
住宅くらいだとコスト的に無理だけど、お施主さんとしては欲しいかもしれないですね。
建築会社とは別に請けて、隅々まで作り込んだ3Dモデルを提供するサービスは "あり" かもしれないです...。
安くRealityServerの力を提供する会社がそのうち日本にも出来るでしょうし、モデルをアップすればWebベースのブラウザでリアルタイムGI+ウォークスルーができるような時代はすぐそこなのかもしれないです。
*1:Luminovaのこのサービス、月単位の契約で提供されています。
規模によりますが、数百万/月 程度ということで、内容を考えると結構安いです。
だいたい "全部入り" の巨大モデルだと、普通のPCじゃ絶対ハンドリングできないし、そのへんのCG屋には作れないはずです...。
(※Luminovaでは完全な64bit環境のもと、インハウスツールとデータバンクを駆使して膨大なデータ量を落とし込み巨大なモデルを作っています。それをRealityServerを使ってリアルタイムレンダリングしています。)